【NEWS】2023.8.21 UPDATE /日吉駅(東横線・目黒線)の、天井リニューアル工事の設計者として、選定されました!

用途:駅舎
工事予定期間:2024年4月〜2026年6月
階数:地上1階
天井面積:1779.82㎡
建設地:神奈川県

日吉駅(東横線・目黒線)の天井リニューアル工事の設計者として、選定されました!
昨年のプロポーザルで、私たちは、日吉駅東口(慶應義塾大学側)の銀杏並木と駅をつなげる「Icho Promenade Station」というコンセプトを提案しました。
駅の中に4つの特徴的な場所を位置付け、それぞれの場所のイメージを異なる天井デザインで表現し、それぞれの場所を散策しながら日吉の魅力と出会える、遊歩道のような駅にしたいと考えています。

1. Avenue(並木道)
駅のスタート地点であり、人の流れをスムーズに受け入れ、空や木々を感じられる並木道のような空間。
銀杏の葉をモチーフとした三角形状のアルミパネルを立体的に折り上げ、素材の変化と高さ方向の操作により、並木道の美しいスカイラインを表現します。
折り上げ天井部に、ネオン管のようなオブジェ照明を斜めに配置し、アクセントとしています。

2. Under the eaves(軒下)
百貨店の入り口であり、人が足を止める、ちょっとした軒下空間のような場所です。
軒下や葉脈をイメージして、斜めに貼ったアルミスパンドレルと、ちらちらと木漏れ日のように差し込む光(ライン照明)により、人が憩える居心地の良い軒下を演出します。

3. Tree shade(木陰)
駅と商店街とを繋ぐエリアであり、天井を低くし、木陰のような安心感をもたらす空間。
神奈川県産材の杉を並べた垂れ壁と、間接照明により、木の間から光が差し込む木陰特有の穏やかな空間を表現します。
既存の折り上げ天井を活かしつつも、木の垂れ壁により空間を刷新します。

4. Sunny spot(日向)
駅から慶應義塾大学のキャンパスに向かうエリアであり、高い天井は日向のように明るい空間を作り、地域の成長を促す場所としてのイメージをつくります。
半鏡面のアルミパネルに銀杏並木や人の往来を柔らかく映し込むことで、開放的な空間を演出します。
天井の角度が変化していくことで、商店街側に行くにつれて木仕上げが見えます。

アルミパネルで構成する立体天井部分はパラメトリックデザインを用いることで、日吉の先進性を表現しています。
キャンパスと対になる商店・住宅街という、伝統ある日吉の都市軸を引き受け、駅の流動性を妨げず、かつ人の集まる場所としての機能を強化し、プロムナードとして連続した天井デザインが、街に開いた出発点としての駅の風景を作ります。
日吉駅が生まれ変わることによって、大学と商店街を繋ぎ、相乗効果が生まれることを願っています。